中島屋旅館は野沢温泉の発祥の湯とされる熊の手洗湯の向かいにある大正創業の老舗宿。温泉街の中心(大湯付近)まで徒歩5分、ゲレンデ直結の真湯ペアリフトまで徒歩6分の好立地。外湯めぐり・レジャーにとても便利。
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野沢温泉の宿は本当にレベルが高い。中島屋旅館、この宿に泊まれて本当にラッキー。チェックアウト時にそう思えた宿は久しぶり。平日利用だったので予約できたが、週末ならばいっぱいだっただろう。
いきなり結論的なことを述べているけど、これで「終了ぉ~」ではない(苦笑) ちゃんとレポートしているので、ご安心を。さて本題…
「男の修行 in 野沢温泉」二日目の朝、三十苅荘をチェックアウトして、その足(といっても車で)で中島屋旅館に向かう。
前日の外湯めぐり時に場所は確認済み。細い路地をゆっくり下ること1分もかからず宿に到着。右に中島屋旅館、左に熊の手洗湯のベストポジション。熊吉さんが好きな人には堪らないに違いない。
さすがにチェックイン時間前なので、部屋に入ることはできないけれど、荷物と車は預かってもらえる。そういう融通がきくのもスキー場に近い宿ならでは。
さらに、もう一つ融通がきくことがあり、チェックイン前でもリフト二日券を割引価格で購入できる。ちなみに野沢温泉スキー場では割引クーポンなどなく、宿で購入(とはいっても数百円だが、たとえ数百円でも大きい)しか方法はない。
かなり強気な販売方法だが、近年外国人観光客にも人気が高く、ゲレンデには人がいっぱい。あえて割引する必要性がないのも理由だろう。
その人気の理由も頷けるというもの。ゲレンデと温泉が融合したウインターリゾート。いわばレジャーと日本の温泉文化を一緒に愉しめる体験型リゾート。それが今の野沢温泉なのである。
ゲレンデ(日影ゲレンデ)に向かうには「真湯ペアリフト」と「遊ロード」の2つのルートがあり、ともに無料。リフト券なしで利用できる。前日は真湯ペアリフトを使ったので、この日は遊ロード経由でゲレンデに向かうことにした。
宿から遊ロードまでは7分ほど。もうもうと湯けむりを上げる麻釜(おがま)の先に入口がある。遊ロードとは動く歩道(実質的にエスカレーター)のことで、10分ぐらいでゲレンデに到着。
よし! Nobu行きま~す!(アムロかいっ)
スノーボードでは自分の歳を考えない。その結果、いつも足腰フラフラ、お腹ペコペコ状態で宿に戻ってくる。この日も同じ。学習効果ゼロのボロボロ状態で中島屋旅館に戻ってきた。
そういえば、荷物は置いたけどチェックインはまだだったっけ…
乾燥室にボードとブーツを置き、フロントに行くと、若女将が笑顔で出迎えてくれる。他のスタッフもそうだが、この宿の接客態度はとても気持ちがいい。これだけでも感じる疲れが全然違う。
早速、宿帳を記入してチェックイン。荷物を持ち部屋に入ると、エアコンがばっちり効いて、ウェアを着ているとかなり暑い。これはもう「全脱皮」しかない。
ジュワッ! っとウルトラマンのように…とはいかないが、着ているモノを脱ぎ捨て、裸族一歩手前のパンツ一丁。いや~なんと身体が軽いこと。ウェアってこんなにも重いのね。
まずはお茶とお茶菓子でエネルギー補給。これだけども全然違う。さてさて、外湯めぐりを始める前に、ひとっ風呂浴びるとするか。
まずは内風呂(大浴場)で汗を流す。タイル張りのちょっとレトロな感じだが、温泉の状態は秀逸。なによりも独泉状態で利用できたのが嬉しい。一度部屋に戻り、外湯仕様(タオルと小銭)に装備替え。
準備万端、発艦(発汗)準備よし!
外湯めぐりは残すところ「中尾の湯」のみ、いわゆるリーチ状態。最初にツモってしまえばあとが楽。ということで、最も遠い中尾の湯を攻略。そして「みゆき商店」で野沢名物バナナボートを買い、そして三度目の十王堂の湯に浸かった後、フラフラと宿にご帰還。
夕食は1Fの広間で用意されている。予約時にある程度のことは把握していた(つもり)だが、実際の料理をみると、その充実ぶりに驚く。
信州プレミアム牛肉、信州サーモン、馬刺し、大鱒…これぞザ・長野、ん? 信州? どちらでもええわ! とくかく郷土色豊かな献立の品々に目を見張る。
さらにお米は野沢温泉産コシヒカリ。「野沢温泉村」という村単位での限定米など滅多にお目にかかれるものではない。まるでワインの世界。
スノーボードに外湯めぐりと身体を酷使したこともあって、MAX空腹だったオイラの胃も大満足。カロリー消費したんだから、爆食してもいいっしょ! メシが美味いことは本当に幸せなことだ。
余は満足ぢゃ!
食後、満腹にも関わらず、冷蔵庫に入れておいたバナナボートに手を出す。甘い物は別腹とはいうが、本当にそうなんだねぇ。
ちょっと休憩したら湯めぐりに行こうと思っていたが、直後に猛烈な睡魔に襲われほどなく爆沈。二時間の沈黙(ほとんど気絶に近い)の後、熊の手洗湯と大湯をじっくりとはしご湯。
徒歩5秒(熊の手洗湯)と徒歩5分(大湯)の極上温泉。いや~こんな素晴らしい温泉をはしごできるなんて、ホント幸せ!
足腰の疲れも忘れ、幸せな気分で床に就く…二時間寝落ちしたのにすぐ寝られる…これも温泉のチカラ(苦笑)
温泉宿では朝の目覚めは早い。6時前には起きだして、真湯と熊の手洗湯で覚醒の儀式。熱い湯でシャッキリしたが、さすがにちょっと身体は重く、特に足腰が重症。う~ん…今日どれだけ滑れるか…
そんなこんなで、あっという間に朝食のお時間がやってくる。食事場所は夕食と同じ1Fの広間。席も同じで、こりゃわかりやすい。
献立は湯豆腐・サラダ・煮物・焼き魚・温泉玉子・お粥などの身も心も温まる品々。なかでもイチ押しはお粥。白ごま・奈良漬け・醤油豆麹をかけていただくその味は「ほのぼの」という言葉がぴったり。
部屋に戻り、荷物整理をそそくさと済ませ、ウェアに着替えて準備よし!
チェックアウト後でも荷物は預かってもらえるし、お風呂もOKとのこと。アタマも洗えるし、これは利用しない手はない。ありがたく利用しよう。
ボードを担ぎ、さて行くべか…と坂道を登る途中、初日から気になっていた「かごや」という蕎麦屋に目が行った。50食限定のざるそば専門店。「限定」「専門店」このフレーズはやはり気になる。
一応聞くだけ…と営業時間と完売(するであろう)時間を確認し、真湯ペアリフトを使ってゲレンデに到着。野沢ラストラン、よっしゃ~滑るぜ!
3時間後…時間と体力の限界まで滑ろうと思っていたが、ど~しても蕎麦のことが頭から離れない。花か団子か?…出た答えは団子…もとい、蕎麦。やはり食欲には勝てませんわ(苦笑)
体力の限界は気力の限界。結局、滑りは13時前に切り上げ、「かごや」に直行。ギリギリセーフで蕎麦にありつけ、ほっと一息。
中島屋旅館に戻り、温泉で疲れを癒し、本当のチェックアウト。
建物はちょっと古いけど、本当にいい宿である。料理は美味いし、対応は気持ちがいい上に料金はリーズナブル。野沢に訪れたらまたお世話になりたい。いや、きっとお世話になるだろう(笑)
(2016.4 更新)
住所 | 長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷8965 | TEL | 0269-85-2058 |
URL | http://www.nakajimaya.jp | IN:OUT | 13:00 : 10:00 |
宿泊料金 | 9,800円~ [2名利用1人料金] | 立寄入浴 | なし |
客室数 | 和室 17 | 食事場所 | 広間 |
駐車場 | あり | 送迎 | - |
主な泉質 | 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 大浴場 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |