山形はスキー場として有名な蔵王温泉をはじめ、大正浪漫漂う銀山、かみのやま、赤湯、肘折など温泉街に共同浴場がある温泉をはじめ、あつみ、湯野浜などの日本海沿い、そして米沢周辺など、大きな温泉地から、山中にひっそりと佇む秘湯など、多くの源泉かけ流し温泉が存在する。
大浴場でゆったりと、露天風呂でまったりと、そして貸切風呂でほっこりと…お金では買えない価値がここにある…緩やかに流れる時間(とき)の中で、極上の温泉タイムを愉しみたい。
山形の名物(食材・料理)
米沢牛、三元豚、鱈、鯉、さくらんぼ、洋なし、つや姫(米)、はえぬき(米)、タケノコ、蕎麦、芋煮、だし、納豆汁など。
温泉リスト
尾花沢・新庄・最上 周辺
江戸時代に上流の延沢銀山で発見された。温泉街には大正ロマンあふれる木造建築物が残る。「おしん」の舞台としても有名。
平安時代に地蔵権現に導かれ温泉を発見したとされる。保養向きの宿が多く昔ながらの湯治場の雰囲気を色濃く残す。冬季を除き毎日朝市が開かれる。
平安時代末期に弁慶が源義経の赤ちゃんの産湯を探し、湯気の出ている岩を長刀で割ると温泉が湧出したとの開湯伝説が残る。
平安時代初期に慈覚大師円仁が川で傷を癒す馬を見つけ川底を錫杖で突いたところ温泉が湧き出たという。松尾芭蕉も奥の細道の途中利用したとされる。
山形県内でも数少ない間欠泉。トロリとした感触が特徴的で美人の湯と呼ばれる。大正8年(1919)に石油試掘中に温泉が湧きだした。山間の素朴な温泉地。
明治時代に干ばつ対策として農業用井戸を掘削したところ温泉が湧き出す。フルーツ狩りも盛んで別名さくらんぼ東根温泉。
山形・蔵王 周辺
2世紀初め、日本武尊の東征で発見されたとされる。かつて最上高湯と呼ばれ、奥羽三高湯のひとつに数えられた。冬はスキー場客が多い。
昭和45年に地元の有志5人で須川沿いにの田園地帯で掘り当て開湯。蔵王駅や山形駅、蔵王温泉スキー場までのアクセスも容易で観光拠点にも便利。
かつて鎌田温泉と呼ばれ、将棋の駒の生産地として有名な天童にある。明治時代に井戸を掘ったところ温泉が湧き出した。JR天童駅の東側に温泉街が広がる。
上山・南陽 周辺
かつて「鶴脛の湯」とも呼ばれ、室町時代に発見された。奥州三楽郷のひとつに数えらる。「かみのやま」と平仮名表記することもある。
平安時代に源義綱により発見されたとされる。赤湯という名は、戦いで傷ついた兵士の血で湯が赤くなったことに由来すると言われる。
米沢 周辺
鎌倉時代に鷹が傷を癒す姿から発見されたという。奥羽三高湯のひとつとして白布高湯と呼ばれた。江戸時代には米沢藩の湯治場として利用された。
平安時代の歌人小野小町が父親を探す途中に発見したとされ、伊達政宗も湯治をしたという。近年、美人湯として人気が高まっている。
江戸時代に川を渡る時に滑り落ち、あたたかい岩を見つけ温泉が発見されたという。山奥の秘湯らしく一軒宿の福島屋は電気を自家発電で賄う。
酒田・鶴岡 周辺
古くは温海温泉と呼ばれ、温海川沿いに温泉街が広がる。温海川から流れる温泉が海を温めたことが名称の由来。260年続く朝市(4月~12月)が温泉街の名物。
奥州三楽郷のひとつ。平安時代に温浴する海亀によって温泉が発見されという。日本海の夕日や新鮮な海産物が名物で、夏は多くの海水浴客で賑わう。
かつて白鷺の湯と呼ばれた鶴岡の奥座敷。奈良時代初期、傷を癒す白鷺の姿を見て温泉を発見したとされる。江戸時代には庄内藩の湯治場として利用された。
日本の渚100選・日本の水浴場88選に選ばれた由良海岸に湧く。美しい景観と蜂子皇子の「八乙女伝説」が残る。海水浴・釣り・キャンプも楽しめる。