熊の手洗湯は野沢温泉に13湯ある共同浴場のひとつ。野沢温泉発祥の湯とされる「熊の手洗湯」を引湯する。かつてはレトロ情緒漂う施設であったが、2015年に建て直され面目一新。新しい木の温もりあふれる施設に生まれ変わった。
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野沢温泉にある外湯の中で、最も驚いたのが「熊の手洗湯」の変貌ぶり。10年前に訪れたときは、レトロ情緒たっぷり(それはそれで味わい深かったが)だったが、情緒ある湯屋造りの佇まいに建て直されていた。
それでも、掲げられている「熊の手洗湯」の屋号看板は旧施設のもの。ちゃんと歴史を受け継いでいるのだなと思うとちょっと嬉しい。
それにしても「熊の手洗湯」とは変わった名称だが、事は1300年前の養老(717~724年)年間に遡り、射止め損ねた巨熊が手の傷を癒す光景から温泉が発見されたことに由来し、手洗湯・照湯・寺湯などとも呼ばれたそうだ。
ん、寺湯? もしかして「上寺湯」というのは「寺湯」の上にあるから「上寺湯」なのかも? 真贋は不明ながら興味は尽きない。
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それにしても、熊の手洗湯源泉はとてもフレッシュ。ほんの数十メートルの距離にある熊薬師の裏手から湧出する。湧出温度は奇跡ともいえる43℃。この源泉は「熊の手洗湯」と「お宿てらゆ」のみ引湯されているレア源泉。いわばここでしか体験できないご当地モノといえる。
そんな源泉が注がれる内風呂は湯船と床ともに御影石造り。壁は檜張りで、ほどよい硫黄の香りが心地よく鼻腔をすり抜けていく…あ~たまらんばい、オーマイガッ!(あんた江戸っ子だろ?)
まさに国籍カンケーなし。それが「熊の手洗湯」だってんだべらぼうめ!
源泉温度が43℃のため、冬季は熱い麻釜系源泉を加えているが、温度帯が異なる「あつい湯」と「ぬるい湯」のふたつの湯船があるので、余分な加水をする必要がない。だから温泉の品質は折り紙付き。
だからじっくり温泉を堪能できる。それも観光客に人気のひとつ。
今回の野沢ゲレンデツアーでは都合三回お世話になった。できればまた来年お会いしたい。次回は生卵とネットを用意すっかな。自作の温泉玉子を喰らいたい!
(2016.3 更新)
住所 | 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷8955 | TEL | 0269-85-3155[野沢温泉観光協会] |
URL | http://nozawakanko.jp/ 野沢温泉観光協会 |
営業時間 | 5:00~23:00[無料] (12月~3月 6:00~) |
駐車場 | なし(近くの村営駐車場を利用) | 定休日 | - |
主な泉質 | 単純硫黄泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 内風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |