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貝掛温泉の浴場は大浴場と露天風呂があり、源泉100%かけ流し極上の温泉が贅沢に注がれている。四季折々の姿をみせる露天風呂は秘湯らしい爽快さ。全国でも珍しい目に効く温泉をゆっくりと愉しみたい。
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大浴場①は夕食前(19:30)までは男性用、それ以降は女性用として利用される。御影石造りの大小2つの湯船があり、大きな湯船には未加熱のぬるい源泉がそのまま注がれる。小さな湯船には加温された源泉が注がれ、やや熱め(42℃前後)。交互に出入りするのが貝掛流だが、この時期は入る回数が増えそうだ。
貝掛温泉は昔より眼病に効果があるとされてきた温泉。一般的な温泉に比べ、「ホウ酸」の含有量が多い。事実、明治時代には「快眼水」という目薬として販売されていたという。
ぬる湯の温泉湯口から流れる温泉を手のひらに溜め、眼を開いて優しく濯ぐように眼を洗うことが貝掛の眼の湯治。存分に天然の目薬を眼に染み込ませる。毎年、酷使で疲れた眼をこれで湯治している。
ぬる湯でまったりしていると体に細かな気胞が纏わりつく。温泉に含まれる二酸化炭素だろう。泉温が低いために発散せず残っているようだ。温泉の快適さに加え、スノーボードの疲れもあり、この極楽世界の中では意識など無抵抗な存在。何も考えず思考停止…
ふと気がつくと頭が垂れ、片鼻がお湯につかり、鼻から温泉を飲んでいる。危ない危ない…瞬間的とはいえ、確実に夢の国に行っている。これも毎年の儀式。学習効果はほとんどない…。
でも、この瞬間が本当にたまらないのである。とにかく温度が絶妙(真冬はちょっと寒いが)。この温度で湧き出ること自体に意味があるとしか思えない。浴場入口に掲げられている「悦道大山」(※帳場で聞くと、亡くなった先代が遺した言葉らしいが、詳細な意味は不明とのこと)の言葉ではないが、極楽の湯浴みがここにある。
ちなみに、浴場の入口前にかかる「悦道大山」暖簾をくぐると、左手に湯治中の目玉おやじがいる。まさに眼の湯治。これほどハマるキャラはいないだろう。
風呂は毎日換水と清掃を行っているとのことで、とても清潔感がある。源泉かけ流しだから換水と清掃をしなくても済むということはない。かけ流しを守る(レジオネラ菌を出さぬ)ためにはこまめな清掃は必要。その労力には感謝をしたい。
それにしても投入される源泉の量が半端ではない。その豊富な湯量には驚くばかり。ちなみに男湯と女湯は時間による入替制なので、両方の湯を楽しめる。
男性利用時間 10:30~19:30
女性利用時間 19:30~9:30
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冬の名物といえば、雪見露天。雪化粧ならぬ豪雪に覆われる露天風呂は温泉情緒は抜群ではあるが…外気温マイナス6℃の中で、さほど湯気が見えないのがお分かりだろうか。ご察しの通り、ぬる湯はかなり寒い。
プチ寒中水泳とまではいかないが、源泉が湧き出す小屋前にある湯口付近にいないと、長湯はちょっと厳しい。
凍えながら、加熱されたあつ湯に入ると、とてつもない気持ちよさ。例えるなら砂漠のオアシスといったところ(状況はまるで逆だが)。耳に聞こえるのはチョロチョロという湯の音だけ。雪国でしか味わえない至極の時間が過ぎていく。
日が暮れて、露天風呂に行ってみると…そこは提灯のほのかな灯りに浮かび上がる、まるで幽玄の世界。雪と温泉、暗闇と提灯。対極にあるものが絶妙のバランスで融合している光景が広がっている。寒いが、この光景を見ないと絶対に損をする。
男性利用時間 10:30~19:30
女性利用時間 19:30~9:30
YouTube (再生時間 29秒)
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大浴場②は夕食前(19:30)までは女性用。それ以降は男性用になる。大浴場①と同様に、2つの御影石造りの湯船がある。大きな湯船は未加熱の源泉がそのまま注がれ、温度はぬるい。木枕を使えば極楽への一直線。時間を忘れるほど快適である(ちょっと寒いが)。
また小さな湯船は加熱された源泉が注がれ、温度はやや熱め(42℃前後)。この時期のぬる湯はちょっと寒い。上がり湯としてだけではなく、交互に入る人も多く見られる。
この温泉は明治には目薬として実際に販売された温泉。ドライアイ持ちの私にはまさにうってつけ。ぬる湯の湯口から流れる新鮮な源泉で、優しく目を洗う。できればこの温泉ごと持ち帰りたいぐらいだ。
大浴場①②は時間によって男女入替制。洗い場の広さは違うが、湯船の広さに関してはほとんど変わらない。男性の場合、夕食後はチェックアウトまでこの大浴場なるので、ここを利用することが多くなる。
女性利用時間 10:30~19:30
男性利用時間 19:30~9:30
YouTube (再生時間 23秒)
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露天風呂①と違い湯船はひとつ。周囲は雪に覆われ、雪見露天ならぬ雪中露天という雰囲気。加熱した源泉が注がれているが、露天風呂①のあつ湯よりも広いため、ややぬるめの適温である。震えるほど冷たい空気の中での湯浴みは、この時期だけの天からの贈り物といえる。
そして夜は、湯船を囲む雪山が暗闇に浮かび、ほのかに灯る提灯の灯火が幽玄の世界を映し出す。耳に聞こえるは規則正しく奏でる湯の音のみ。雪国でしか味わえない至極の時間が流れる。
女性利用時間 10:30~19:30
男性利用時間 19:30~9:30