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浴場は内風呂のみだが、まるで昔の湯治場を彷彿とさせるように、温度が異なるいくつもの湯船が並んでいる。男湯は6、女湯は4と、男女で浴槽の数に違いがある。
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浴場は換気のために窓は開いているが、寒い季節には白い湯気が立ちこめる。かなり強い硫黄臭(硫化水素臭)が漂い、温泉情緒をかき立てる。
湯船の手前には「かけ湯」と「かぶり湯」用の湯貯がある。入湯前に身体に「かけ湯」をして汚れを落としたり、身体を湯に慣れさせるのが「鹿の湯」のマナー。
6つの浴槽はそれぞれ41℃、42℃、43℃、44℃、46℃、48℃の表示がある。温度調整は加水ではなく源泉注入量を調整することで対応している。これは本当に素晴らしいことに他ならない。
41~42℃は無理なくゆっくりと入浴できるが、43℃を超えてくるとさすがに熱くなってくる。しかも48℃はとてもなく激熱。ちょっと普通では入れないような熱さだ。
よく見ると48℃の浴槽が一番白濁色が濃い。(常連さん達が湯もみをしたり、刺激を緩和するため湯の華を浴槽に入れているため)他の浴槽は湯温が下がるにつれ白濁度が上がっている。
僕には42℃~43℃が一番体に合うようで、長湯は禁物だが出たり入ったりを繰り返すのが本当に堪らなく幸せに感じる。 温泉自体のphは2.5前後、強い酸性を示している。強い酸性ということで、殺菌力がとても強い温泉だということが分かる。
昔は戦での刀傷などの消毒などにも効果的だったのだろうと、温泉に浸かりながらそのようなことが頭に浮かぶ。温泉=湯治=治療ということで、昔から温泉は病院として人々に利用されてきた経緯があるだけに、傷(病気)が治る温泉がよい温泉の判断基準。そう思うと、湯自体に何百年の歴史の重みを感じる。
またかぶり湯(48℃)や打たせ湯(38℃)があるので、那須湯本温泉伝統のかぶり湯(のぼせ防止のために、頭にタオルをかけて48℃の熱湯を何回もかける入浴法)をしている人もたくさん見かける。