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ほったらかし温泉は甲府盆地と富士山を望む絶景の露天風呂が評判の日帰り温泉。時間帯により、日の出や満天の星空を愉しめる。名物「温玉あげ」は絶対に外せないおすすめの一品。近年は「ゆるキャン△」の聖地としても有名。
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ほったらかし温泉…ずっと以前からその名だけは知っていた。富士山を望む絶景の眺望。その手の温泉ガイドや旅行ブックなどを開くと必ずといっていいほど掲載される有名な温泉施設。
いままでご縁がなかったのは、自分好みの温泉(硫黄系や秘湯系)が多い北関東や南東北、冬季は信越地方(スノーボードのため)中心に温泉をめぐっていたからである。
だが…2019年から温泉めぐりができなかった。家族の病気とケア、そして新型コロナウイルス。これらの問題を抱えたまま、温泉めぐりをするわけにはいかなかった…
しかし、この雌伏の間に温泉を上回るモチベーション「キャンプ」にココロの火が付き、あれほど入れ込んでいた釣りさえも凌ぐ業火となっていた(釣りに行った時、ガスバーナーでお湯を沸かして食べたカップ麺の美味さに感動したことがきっかけであったが…)
やりたいことが抑えられると、溜まるエネルギーは徐々に上昇し、まるでマグマのように激しく吹き出す!
首都圏から近く、素晴らしいキャンプ場が点在する山梨県は温泉も多い。新型コロナの緊急事態宣言が落ち着いたら絶対に訪れようと機会を伺っていた…そして機は熟した。
よしキャンプ場を押さえた!(予約した)
西北西、ほったらかし温泉に進路を取れ!
極秘任務を遂行せよ!(ん?)
なんとも「ほったらかしキャンプ場」に行った「ついで」というのが、温泉めぐり再開の背景なのである(苦笑)
2021年4月初め。三年ぶりの温泉めぐりと、念願のソロキャンプが始まった。
ほったらかしキャンプ場のチェックインは13時。朝ゆっくりと東京を出発し、中央道で一路甲府方面に向かう。勝沼ICで降り、地元のスーパーで買い出し後に笛吹川フルーツ公園で小休憩。残念ながらピーチが売り切れのためストロベリーソフトが昼メシ代わり(JKかっ)
ここまで来れば、ほったらかしキャンプ場…いや、ほったらかし温泉は目と鼻の先。フルーツ公園までは「ぶどう棚」が続くなだらかな勾配だったが、公園の先はかなりの急勾配で、ついには舗装から砂利道に変わる。
この秘境(山奥)感は想定外だったが、ちょいと楽しくなってくる。いや~旅はこうでなきゃね。
プチアトラクション(勾配砂利道)を過ぎると左手になにやら施設らしき構造物と駐車場が見えてきたが…その数十メートル先にキャンプ場への入口も発見。いや~近くて便利だぁ!
さて、キャンプ場のチェックインまで多少の時間がある。とくれば、まずは温泉の下見をせんといかん。駐車場に車を留め、場内に向かって歩き出すと、そうドラマでみた光景が飛び込んでくるぢゃないか。
俺らはドラマー、やくざなドラマー♪(おーい古いぞー)
じゃない、ドラマだ!
そのドラマは「ゆるキャン△」
アニメもあるが、福原遥主演の実写版がハードヒットした。予備知識もないまま、キャンプドラマということでなんとなく見始めたのだが、放送時(2020年1月~3月)家族を失った悲しみを癒してくれたドラマだったのだ。
それだけに、思い入れは強く、ドラマ(アニメも同じ)のように、ほったらかし温泉で「温玉あげ」を喰らい悶絶することが極秘任務だったのだ(おっさんだけど聖地巡礼ってやつ…)
券売機を見ると「ほうとう」や「肉うどん」さらに別の売店には「伝説のカレー」と気になるメニューもあるが…ここは我慢のしどころ。ガッツリ食べたら晩メシが食えなくなるのは火を見るより明らかだ。
フルーツ公園で食べたアイスだけで物足りなかったが「温玉×2(300円)」でガマン。衣はサクサク、黄身はトロトロ。玉子揚げただけなのに美味すぎるだろ~(このセリフがいいたかった!)
聖地で無事任務遂行。その他のメニューは次回のお楽しみとしておこう。
ここで温泉に入る選択肢もあったが、狙いを「あっちの湯」時刻を「早朝」と定め、メイン(本音がでた…)のキャンプ場へ向かうこととした。
13時から受付が始まり、念願のソロキャンプがスタートする。
ほったらかしキャンプ場は基本的に区画サイト(一部フリーあり)なので、予約さえ取れれば何処に陣取るか困ることはない。まぁ…そもそも予約すること自体が困難なんだけどねぇ…
おのぼりさん状態で予約した区画サイトに到着し、上機嫌で景色を見渡すと…見えましたがな富士山が。そしてお約束のひとこと。
「ここをキャンプ地とする!」
ここからのキャンプすったもんだ物語は割愛するが…
富士山の絶景と甲府盆地の夜景、ドタバタのテント設営、モクモク不完全燃焼焚き火、癒しのヴィンテージランタン、焼き過ぎ超ウェルダンステーキ、ぐつぐつアヒージョ、白米バリカタメスティンカレー、真夜中の暴風等…
至高かつ究極の独り時間を過ごせたことは紛れもない事実である。
さて次の日…
早朝5時すぎ、寒さで目が覚める。テーブル上の温度計は2℃を指していた。暖を求めて温泉に向かうが、寝起きで機動力はガンタンク並み。それでもキャンプサイトから歩いて5~6分ほどで「あっちの湯」に着いた。
空気は凛として快晴。山の頂から昇る朝日。神々しいまでに雪化粧を纏う富士山がうらめしそうにささやく…
「おい、パイ喰わ…」ねえよ! まだ頭は寝ているようだ…
長い階段を下った先が本当の入口。入浴料は800円也。安いか高いかはこれからの入浴評価次第だ。さてさて…久しぶりの温泉を愉しもうとするかのう!
コロナ禍のため脱衣所まではマスクをしていたが、さすがに風呂場までは付けられない。広い浴場なのでソーシャルディスタンスはとれているが、なんとなく不安に駆られる。
つい昨年までこれ(マスクなし)が普通だったのに…怖い世の中になったものだ。
まずは大浴場。シャワーカランの数も多く、人気の高さが伺える。内風呂は湯質もよく、塩素有は感じない。人気施設だけに、塩素臭を覚悟していたのだが、これは嬉しい誤算。利用者数によって添加濃度を調整しているのだろうか?
そして露天風呂に移動。
眼前には青空と甲府盆地が広がり、右手にはくっきりと富士山が見える。贅沢なまでに広くゆったりとした柿の種型と長方形の湯船にはたっぷりと湯が湛えられている。
「絶景かな、絶景かな~」
かの大泥棒「石川五右衛門」が唱えたそのままの感想しかないほどの絶景!
もう一度いおう「絶景かな、絶景かな~」
頼むからこのまま、ほったらかしといてくれ~
あまりの気持ちよさについつい長湯…テント片付けが撤収時間ギリギリになってしまったことはいうまでもない。
(2021.6 更新)
住所 | 山梨県山梨市矢坪1669-18 | TEL | 0553-23-1526 |
URL | http://www.hottarakashi-onsen.com | 営業時間 | 日の出1時間前~22:00 大人 800円 / 小人 400円 |
駐車場 | あり | 定休日 | - |
主な泉質 | アルカリ性単純温泉 | 温泉利用 | かけ流し循環併用式 |
浴場設備 | 大浴場・露天風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒あり(塩素臭感じない) |