函館といえば五稜郭の存在を忘れることはできない。五稜郭は函館駅から市電で15分ほどの市街地の中にある戊辰戦争最後の舞台となった西洋式城跡である。
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五稜郭は幕末の元治元年(1864年)に完成した洋式星型要塞。1859年に函館(当時は箱館)が開港し、箱館奉行が置かれたが、ロシアに対する北方警備の必要性から箱館奉行の役所庁舎の外構として築かれた。
慶応四年(1868年)に鳥羽伏見の戦いに端を発する戊辰戦争が始まるが、江戸城無血開城後に江戸を脱出した榎本武揚率いる徳川脱走艦隊は、関東・東北各地を転戦する新選組土方歳三などの旧幕府軍と仙台で合流。仙台藩降伏後に津軽海峡を経て蝦夷地へと渡り、箱館の町を占領。五稜郭に入城する。
その後、官軍に降伏した松前藩を攻撃、松前城を陥落させ蝦夷地を平定。蝦夷共和国として薩摩・長州を中心とする明治新政府に対し独立を宣言。榎本武揚が総裁の任に就いた。
しかし蝦夷共和国を認めない明治新政府は箱館へ進軍し、箱館戦争が勃発。圧倒的な軍事力により、明治2年(1869年)5月18日に榎本武揚は降伏し、戊辰戦争は終結。真の意味で明治近代国家の幕が上がった。
現存する建造物は食料収納用の兵糧庫(復元)のみであったが、2010年に箱館奉行所を復元し一般公開されている。また市立函館博物館五稜郭分館が見学できるため、当時の五稜郭の詳しい資料の展示がある。興味があれば見学するのも楽しい。
五稜郭は堡塁を中心とした平面要塞なので、歩くだけでは全体像はわかりにくい。函館タワーからの見学もおすすめ。函館タワー1階にはお土産売り場もあり、多くの観光客でごった返している。観光バスの駐車具合をみて売り場に行った方が混雑が少ない。
ちなみに五稜郭タワー横の駐車場には、五稜郭を背にした土方歳三のブロンズ像が建てられている。
(2015.7 更新)
住所 | 北海道函館市五稜郭町 | TEL | 0138-51-4785 [五稜郭タワー] |
URL | http://www.goryokaku-tower.co.jp/ [五稜郭タワー] |
開館時間 | 五稜郭タワー 840円 4月21日~10月20日 9:00~19:00 10月21日~4月20日 9:00~18:00 |
駐車場 | 有料駐車場 2時間200円 | 定休日 | 無休 |