温泉新選組 > 新潟の温泉 > 苗場温泉 > ファミールしらかば 2014
苗場にある料理自慢の宿。家庭的なおもてなしでリピーターも多く、和食職人がカウンターで握る江戸前寿司は絶品。苗場・かぐらスキー場に近く、スキー宿にも最適。隣が日帰り温泉という点もポイント高く、料金も至ってリーズナブル。
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四月上旬の土曜日、かぐらスキー場で今シーズン最後のスノーボードを楽しんでいた。雪はまだ豊富に残ってはいるが、雪質は春特有の雪質に変わりつつある。良い状態で滑れるうちに矛を収めるほうがいい。そんなイメージで締めくくりたいしなぁ。
前日は法師温泉「長寿館」に泊まり、体力充電も完璧。この日が最後だと思って気合いを入れて滑る。しかし気合いを入れたのが運の尽き。16時過ぎに上がろうとしたら、帰りのロープウェーが大混雑しているぢゃないか!
結局、ロープウェイを待つこと1時間。ようやく田代ステーションに降りたときは、時計は17時30分を指していた。急ぎ車にボードとブーツを積み、一路苗場方面に宜候(ようそろ)~。10分ほどで苗場に着き、この日の宿「ファミールしらかば」の前までくるが、駐車場が分からず、一度前を通り過ぎる大失態。俺のアホ~!
Uターンならぬバックで戻り、「すいませ~ん」と、宿のおばちゃんに駐車場の場所を確認する。なんだ、すぐ隣じゃないか…と自分ツッコミしながら車を駐め、改めて宿を見渡す。
温泉宿ではないが、食事の口コミ評判がよく、前から気になっていた宿である。隣に日帰り温泉があり、リーズナブルな価格設定でありながら、「江戸前寿司腹いっぱいプラン」にココロ惹かれて、予約を入れたのであった。
建物に入ると板前姿の主人が姿を現す。どうやら先ほどのおばちゃんは母親らしい。「スキー場の割引券がありますけど、明日も滑ります?」と聞かれたが、最後だと気合いを込めた滑りで下半身はボロボロ。
「明日の状態をみて決めます」というと、「熱い温泉に入れば大丈夫ですよ、まだ若いんだから!」う~ん若くないんだけどなぁ…
早速チェックインして、部屋の鍵を受け取る。1階が食事処(旨味処しらかば)になっているので、後のスペースは玄関と風呂場ぐらい。2階は事務所になっているようで、客室は3階。民宿というよりも宿泊可能な食事処、いわば和風オーベルジュという感じだろうか。階段を昇る途中にある本棚にはマンガが置かれ、確かにこの点はスキー宿っぽい(苦笑)
3階に部屋は4室あるが、トイレと洗面台は共同のようだ。部屋は開き戸の和室。広さは6帖ほどで、カーペットが敷かれている。小さなテレビとテーブルがあるだけだが、食事メインだからこれで充分。ただの宿というよりは宿泊できる食事処、いわば和風オーベルジュと思えばいい。
温泉宿なら、早めにチェックインしてゆっくり風呂といくとこだが、沸かし湯なのでサッと入って、夕食の時間まで部屋でストレッチ。さてさて、どんなお寿司を食べられるのだろうか。楽しみ楽しみ!
夕食の時間がやってきた。1階の食事処に入ると、カウンターに席が用意されている。自分のほかには、カウンターに1人、座敷に6人ほど先客がいる。どうやらカウンターは寿司コース、座敷は豚しゃぶコースと分かれている。カウンターは4席なので、お寿司コースは4名までの限定コースということになるのだろう。
「飲み物はビールでいいですか?」嬉しいことに生ビール小ジョッキが1杯サービス。そして待ちに待ったお寿司いっぱいが始まる。職人が目の前で握ってくれる寿司をお金のことを気にせず食べられる。これほどの幸せがあるだろうか…。
まずはマグロ(赤身)と中トロ。美味い、ネタは新鮮でシャリの感じもいい。回る寿司とは全然違う。続いて〆さば・平目。そして光り物、いわし・さより・あじ。趣向が変わって玉子・えび(蒸し)・ぼたんえび。玉子が美味い、ダシがきいて本当に美味い。玉子が美味い寿司屋さんにハズレはない。
スシ食いねェ~スシ食いねェ~と、頭の中はシブがき隊真っ青のヘビーローテンション状態。気分よく、ほたて・赤貝・いか・たこ。そして、うに・いくら・かに。最後に鉄火・あなご。茶碗蒸しとエビの味噌汁も、もの凄くうんまい!
カウンター越しに、ご主人といろいろ話をすると、なんでも築地と銀座の寿司屋で修行して、その後は大分で和食の店に移った後、苗場に帰ってきたそうだ。しかもどうやら同じ歳、いわゆる同級生ということもわかった。そう思うと、不思議に親近感が湧いてくる。
20貫ほどで一通りコースは終了するが、ここで終わりではない。その後は夢のフリーオーダーになるのだ。そこそこ腹いっぱいになってきたが、ここで終わったら「腹いっぱいコース」ではない。エンジン再点火。よぉし、いったれ~!
イカ・平目・玉子・赤貝・鉄火・中トロを追加で頼んで大満足。最後は大好きなチョコアイスを平らげ、腹いっぱいの大団円。「あれ? もういいんですか?」と聞かれたけれど、食いたいけどもう食えねぇ…。数時間後にまた食べてもいいなら食べるけど、やっぱりダメだろうな(苦笑)
腹いっぱいで撃沈した後は、部屋に戻って布団を敷いて小休止。小一時間後に、宿からもらった入浴割引券を持ち、歩いて「雪ささの湯」へ向かう。ドアツードアで30秒あるかないか。こんな近くに温泉施設があるなんて、実に素晴らしい。無理して温泉宿に泊まることないよなぁ。
3年ぶりの「雪ささの湯」だが、割引券があるから600円(通常は800円)で利用できる。変わらない源泉100%かけ流し高品質温泉。熱い湯に浸かり、しばし悦に入る。もっとゆっくりしたいけど、運動と熱い温泉で身体が疲れている。部屋に戻り布団でグッタリ。風呂上がり熱いなぁ…と思っている内に寝てしまったようだ。
そして朝、朝食の30分前まで爆睡。アラームかけてあったからよかったものの、かけてなかったらいつまで寝ていただろう。それぐらい疲れていたようだ。寝ぼけ眼をこすりながら階段を下りるが、足の状態はいけそうな感じ。よし今日も滑るか。朝風呂で覚醒の後、一度部屋に戻って食事処へ。
席につくと、すでに朝食がセッティングしてある。それにしても一品一品丁寧な盛り付けに目を見張る。煮物にいたっては、絶対に家庭では真似できない。これぞ「職人が作る朝ごはん」というもの。腹いっぱい南魚沼産コシヒカリと一緒にかっ喰らった。
食事が終わると、リフト券のことを聞いてみると、苗場とかぐらの割引券があるとのこと。かぐらに行こうと思っていたので、かぐらの割引券をもらう。これを窓口で出せば千円引きになる。ほぼ前売り券と同じ金額に得した気分。
部屋に戻り、スノーボードの用意を整え、チェックアウト。ちなみに料金は週末利用なのに8,000円台。こりゃ~来シーズンの再訪は決定だな。また寿司いっぱい食べにこよう! 本当に最後のシーズンラストラン。悔いのないよう「かぐら」で暴走すんべ!
結局、ラストランとばかりに、この日は16時過ぎまで滑りまくり。足腰ボロボロの状態で五十沢温泉ゆもとかんまで車を走らせ、念入りに身体のアフターケアをした。
帰りのことを考えるとかなり憂鬱になったが、結果的に帰りが遅い時間になったことが幸い、以外と関越道がスムーズに走れたことがせめてもの救い。最後の最後にマリア様が微笑んでくれたのか?(キリシタンじゃなかとよ!)来シーンはもっと下半身鍛えとこっ!
(2015.9 更新)
住所 | 新潟県南魚沼郡湯沢町三国370 | TEL | 025-789-2108 |
URL | http://www7.ocn.ne.jp/~naeba/sirakaba/ | IN:OUT | 14:00 : 10:00 |
宿泊料金 | 4,000~8,640円(消費税別) | 立寄入浴 | |
客室数 | 和室 4 | 食事場所 | 旨味処しらかば |
駐車場 | あり | 送迎 | |
主な泉質 | 温泉なし | 温泉利用 | |
浴場設備 | 内風呂(沸かし湯) | 塩素消毒 |