長野は温泉天国と呼ぶにふさわしい。共同浴場を中心に温泉街が広がる野沢・湯田中・渋・別所や、上品な風情が漂う浅間・諏訪、歓楽的な要素の強い戸倉上山田などの街中にある温泉が代表的。
蓼科や白骨・乗鞍など、高原リゾートや渓谷にある素朴ないで湯(秘湯)も人気が高く、観光から湯治、はては生活の術として幅広く温泉が利用されている。
また県内には多くのスキー場があり、ウインタースポーツ後の温泉はまさに極楽そのもの。関東・中京・関西三地域からのアクセスもよく、夏は避暑地として多くの観光客が訪れる。
長野の名物(食材・料理)
馬肉、鯉、ぶどう、りんご、くるみ、蜂の子、信州味噌、信州そば、そばがき、おやき、野沢菜など。
温泉リスト
諏訪・蓼科 周辺
古くから諏訪大社の門前町として賑わいをみせ、長野県最大の湖である諏訪湖畔に大型ホテルから小さな旅館まで立ち並ぶ温泉街が広がる。
鎌倉時代にはその存在が知られ、古くから諏訪大社の門前町として賑わいをきせる。江戸時代には中山道と甲州街道が交差する宿場町として利用された。
北八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原には古くから温泉が湧出する。ビーナスラインの整備により、日本屈指の高原リゾートして発展。四季折々、多くの観光客が訪れる。
八ヶ岳西麓にある温泉郷。横谷・明治・渋川・渋・渋の湯の個性的な温泉(一部閉鎖もある)が点在。「信玄の隠し湯」の伝説も残る秘湯。
蓼科の人気スポット「白樺湖」多くの温泉宿は芹ヶ沢温泉から引湯。周囲には車山高原・エコーバレー・白樺2In1などのスキー場が点在する高原リゾートが広がる。
松本 周辺
松本の奥座敷と呼ばれ、温泉会館を中心に温泉街が広がる。江戸時代には松本藩の湯治場として御殿湯が置かれ、詰所跡に日帰り温泉「枇杷の湯」が建つ。
奈良時代に開湯。「日本書紀」にも登場する。かつては「白糸の湯」「束間の湯」「山辺の湯」などと呼ばれ、「松本市景観百選」に選ばれる町並みが残る。
上高地・白骨 周辺
江戸時代に発見。「3日入れば3年は風邪をひかない」ほどの効能の高さを誇る。沈殿物や木の葉が人骨のように見えたことから「白骨」と呼ばれた。
避暑地として人気の観光地「乗鞍高原」にある。乳白色の温泉は7km離れた乗鞍岳の中腹から引湯。Mt乗鞍スキー場もあり、ウィンタースポーツも盛ん。
景勝地や避暑地として人気の上高地に湧き出す。その歴史は江戸時代に湯小屋が作られたことに始まる。日本が誇る大自然をじっくり堪能したい。
軽井沢・小諸 周辺
日本を代表する避暑地・別荘地として有名な軽井沢にも星野温泉・小瀬温泉・塩壺温泉という温泉がある。リゾートで優雅な一日をゆっくりと過ごしたい。
小諸周辺には中棚温泉・菱野温泉・春日温泉、標高2000mにある高峰温泉などの魅力的な温泉が点在。浅間山周辺にはスキー場がありレジャーも楽しめる。
上田・千曲・長野 周辺
かつて信濃御湯と呼ばれ、日本武尊の発見ともいわれるほど歴史は古い。清少納言の枕草子にも登場。源(木曾)義仲、真田幸村ゆかりの温泉として人気が高い。
平安時代に鹿に姿を変えた文殊菩薩に導かれた猟師によって発見されたという。昔より湯治場として利用され、現在はリハビリ治療を行う鹿教湯病院がある。
戸倉温泉・新戸倉温泉・上山田温泉の総称。それぞれの温泉は明治時代に開湯。「新世界通り」「ほろよい銀座」など飲食店が建ち並ぶ歓楽街がある。
かつて加賀井温泉とも呼ばれ、鎌倉時代に日蓮上人が入浴したという。武田信玄の隠し湯のひとつともされ、松代藩真田氏も湯治場として利用した。
湯田中・渋 周辺
飛鳥時代の文献に登場、長く湯治場として利用された。9軒の共同浴場があるが、宿泊客または地元専用で、一般開放されているのは大湯のみ。
奈良時代に行基による発見とされる。狭い路地には9軒の共同浴場が点在。湯めぐりタオルにスタンプを押し、最後に高薬師に願を掛けると願いが成就するという。
渋温泉に隣接するが、別々の温泉。河川敷に湯小屋が作られたことが始まりとされる。地元専用の共同浴場が2軒あり、安代温泉の宿泊者は利用できる。
室町時代に開湯。隣接する湯田中温泉や渋温泉に比べ静かな環境が保たれる。共同浴場「大湯」を中心に素朴な温泉街が広がる。
明治末に別荘温泉保養地として開発され、現在も美術館や民族資料館がある静かな環境が保たれる。温泉に入るサルで有名な「地獄谷野猿公苑」まで徒歩30分。
志賀高原・信州高山 周辺
トレッキングやスキーで人気の志賀高原には幕岩・丸池蓮池・志賀山・発哺・高天ケ原・木戸池・ほたる・熊の湯温泉などが点在。四季折々のレジャーが楽しめる。
江戸時代に発見されたが、水害により消滅。昭和40年代に再利用が始まる。中津川の河原から温泉が湧き出すため、スコップ等で、自分好みの手堀温泉が楽しめる。
湯の色が日によって何色ものパターンで見えることから、五色温泉と名付けられたという。以前は数軒の宿があったが山崩れで全壊。現在は「五色の湯旅館」のみ。
800年前の開湯とされ、江戸時代に現在の場所に引湯され移動した。共同浴場「大湯」を中心に素朴な温泉街が広がる。
野沢 周辺
奈良時代に行基による発見とされる。湯量豊富な麻釜(おがま)源泉群があり、全ての共同浴場が無料。冬は国内外から多くのスキー・スノーボード客で賑わう。
平成4年に戸狩温泉スキー場に湧出。スキー場と温泉を観光協会が運営するため、一体感とともに、ほのぼのとした優しさが伝わる。
白馬 周辺
世界的にも稀なpH11を超える日本屈指の強アルカリ温泉。冬はスキー・スノーボード、夏は避暑地として外国人観光客にも人気が高い。
ファッサマグナ(糸魚川-静岡構造線)の地中に閉じ込められた化石海水が湧き出す。塩分濃度は高く、鉄分も多く含有するため、茶褐色の温泉となっている。
栂池高原スキー場(HAKUBA VALLEY栂池高原)に湧き出す。施設は「栂の湯」と「元湯栂の森」の2軒。ゲレンデ帰りにとても便利。