温泉の達人 温泉ソムリエ推奨の源泉かけ流し温泉の見極め方
Home
局中法度
温泉の達人
用語解説
宿を探す
エリアから探す
北海道の温泉
東北の温泉
関東の温泉
甲信越の温泉
東海の温泉
カテゴリーから探す
おすすめ温泉宿
秘湯の温泉宿
日本秘湯を守る会
共同浴場
露天風呂
日帰り温泉
にごり湯
足元湧出温泉
自然湧出温泉
その他
温泉を考える
温泉御用改
リンク集
サイトマップ
温泉新選組
>
温泉の達人
温泉の達人
温泉ソムリエである副長が推奨する「源泉かけ流し温泉」の見極め方です。
※この見極め方は個人の見解ということをご了承下さい。
其の一
共同浴場または共同浴場のある温泉地を選ぶ
昔から共同浴場はその温泉の湯元(大湯などの名称が多い)であったことが多く、共同浴場を中心に温泉街を形成して発展してきました。また、
温泉
の湧出量が豊富な温泉地には複数の共同浴場(外湯)も造られてきました。
もともと共同浴場は地域住民のためや湯治をする人のための存在であったため、昔ながらの共同浴場は素朴ながら良質な温泉に出会う確率が高いといえます。よって共同浴場のある温泉地は良質な温泉が期待できます。
其の二
歴史ある古湯を選ぶ
掘削技術は時代とともに進歩してきたため、温泉の発見年代が古いほど温泉は自然に湧出している温泉が多くなります。近代になると、深い深度まで掘削できるようになり、本来温泉が湧出しなかった地域でも温泉が湧出するようなりました。(深々度掘削温泉は温泉の濃度が薄かったり、海に近い平野部では
化石海水
のものが多い)そのため昔からある古湯には良質な温泉が期待できます。
其の三
山あいの川沿にある温泉地を選ぶ
温泉は火山活動と密接な関係(非火山性温泉もあります)があります。地下のマグマによって温められ、高温高圧下で様々な成分が溶け込んだ地下水の溜まる地層が川などの渓谷に削られ、温泉として湧出する例が多いからです。(火山の近い海、湖でも同様です)
其の四
秘湯の一軒宿を選ぶ
山間部の川沿は地理的に僻地(秘湯の条件)である事が多く、大規模開発されずに昔の環境が比較的維持されているケースが多く見られます。そのため湯質のよい豊富な温泉をほぼ独占使用できる確率が高いからです。
其の五
大型施設は注意する
大型施設は利用人数も多く、浴場の大型化や消費者ニーズに合わせ、露天風呂や貸切風呂の増設をしてきました。温泉が豊富に湧出する温泉地や施設は問題ないのですが、供給される湯量に余剰の無い温泉地や施設などでは、
循環濾過装置
を使い汚れた温泉水を濾過を行い、
消毒薬剤
として
塩素
を温泉水に添加しています。さらに温泉に
加水
を行い、温度が低下するために
加温
を行ってから浴槽に戻され再利用しているケースもあります。
また、加水率も大きな問題です。コップ一杯、スポイト一滴の温泉にいくら加水しても現在の温泉法という法律では温泉として認可され、「天然温泉」と称してもなんら違法ではありません。「
温泉法
」とはもともと温泉の湧出時の定義をする法律で、温泉偽造問題発覚後に若干の改定はされましたが、実際の浴槽(浴槽)内で入浴する状態の温泉水を完全定義する法律ではない「抜け道のある法律」だからです。
例えば、加水の有無の表示があっても何%の加水率かの表示義務はなく、実際に入浴する温泉の情報は完全ではありません。最近よく見かける「天然温泉」の看板ですが、温泉地でもない場所にある大型施設でその看板を見かけたら、疑う目を持つことも必要かもしれません。
其の六
日帰り温泉や公共の温泉施設は注意する
平成の初めに「ふるさと創生一億円事業」で多くの自治体が温泉掘削をした結果、全国に無数の日帰り温泉施設が誕生しました。また大都市圏、特に東京でもたくさんの日帰り温泉施設が誕生し、多くの利用者で賑っています。
それらの施設の多くは湯量不足や人件費削減、作業の効率化のために浴場メンテナンスが容易な循環濾過装置を導入しているケースが多く、塩素漬けの再加工された温泉が多いのが現状です。また循環濾過装置に依存した結果、浴槽の清掃頻度が低下し、浴槽水の換水もあまり行わない施設もあります。(ちなみに法令では週に1回の換水でよいとされています)
そのような施設の浴場では塩素臭が充満し、湯口(温泉注入口)からも塩素臭がして当然飲泉は禁止されています。(そのような温泉の飲泉はとても危険ですので注意が必要です)そして、何よりも体、特に肌への大ダメージが懸念されます。(塩素と有機物が原因で発生するトリハロメタンという毒性物質に細胞が攻撃され、肌がスベスベどころかカサカサになってしまいますヨ・・・)
また、レジオネラ菌による死亡事故以後、全国各地で塩素添加が自治体から奨励されています。この事件の原因は循環濾過装置使用にもかかわらず、消毒薬剤を添加せずにほとんど(あるいは全く)浴槽の湯の換水をしなかった事が原因(循環濾過のみの浴槽では逆に消毒薬剤を入れないと危険です)なのですが、十分な湯量の源泉かけ流しでレジオネラ菌感染の危険性がないにもかかわらず現場の判断で消毒薬剤(塩素系薬剤)を添加する施設も見られます。
私の印象では特に公共の温泉施設(日帰り温泉、福祉センター、国民宿舎など)ほど十分な湯量の源泉かけ流しであるのに消毒薬剤(塩素系薬剤)添加をする例が多いように感じます。よい意味で自治体などからの衛生管理の通達徹底をしているのですが、悪い意味では上意下達で個々の状況は考慮されていません。衛生管理は細心の注意をする必要がありますが、温泉本来の性質(還元系)を消去してしまう塩素添加(添加により還元系→酸化系へ変化する)は残念に感じてしまいます。
其の七
利用料金の高い施設は注意する
鄙びた共同浴場の利用料金は驚くほど低く(無料~300円程)設定されています。それは最低限の設備で加工していない温泉を地域住民や利用者に提供している場合が多いからです。利用料金(入浴料)が高いということは、その施設を運営し、温泉を入浴可能な状態にすることに余分なコストがかかっていることを意味しています。
大規模施設ではメンテナンス維持費だけでも莫大なコストがかかり、大多数で導入している循環濾過装置も導入時のイニシャルコスト(初期費用)、運営時のランニングコストがかかります。また中小規模の施設で利用料金が高い施設も注意が必要です。
其の八
情報開示をしている施設を選ぶ
温泉に対して真面目に取り組み、利用者のことを考えている親切な施設ほど情報開示をしています。また温泉偽装問題が発覚したことを考えると、利用者は自分の目で入浴する温泉の現状を確認することが必要になってきています。
其の九
温泉分析書や温泉水の使用状況を確認する
温泉分析書
は温泉の履歴書です。ただ温泉に入るのではなく、どんな成分があり、どのような効能があるかを確認することも温泉の楽しみのひとつです。また温泉法の改正によって循環、加水、加温、入浴剤、消毒薬剤添加をする理由の情報が開示義務になっていますので、よく確認することが大切です。そして浴槽での温泉水の状態を確認するための
ORP(酸化還元電位)測定
の数値結果も信頼できる情報源です。
其の十
循環濾過装置と塩素消毒を確認する
注湯口で
源泉
からの温泉水の臭いと注湯の確認、そして浴槽からの温泉水のオーバーフロー(循環濾過装置使用温泉は基本的にオーバーフローしない)とその排水経路を確認します。塩素臭(プールの消毒のニオイ)がなく注湯量と同じ量がオーバーフローし、床の排水口に流れていれば、ほぼ間違いなく消毒薬剤(塩素系薬剤)添加のない「源泉かけ流し温泉」の浴槽であり、素晴しく快適な入浴が楽しめます。
また塩素臭が感じない浴槽でも微量に塩素が含まれている場合もあります。これは塩素添加をする分量は決められていますが実際に塩素添加をする施設によって添加量がバラバラであることが理由になっています。
「温泉新選組」では、温泉水への塩素系薬剤などの消毒薬剤添加の有無の確認を最重要確認事項としています。それは塩素という物質が人間にとってとても有害な物質だからです。健康になるための温泉利用が逆に不健康になる危険性を孕んでいる。塩素添加温泉は極端な表現ですが、百害あって一利なしと考えざるを得ません。
今日、源泉かけ流しという言葉がクローズアップされ源泉かけ流しの温泉を求める人が徐々に増えてきています。しかし現状あまり塩素系薬剤の添加の有無についてはあまりクローズアップされていないように感じられます。
浴槽の衛生管理はとても重要な事柄です。それは必要なことであり理解もしています。でも必要以上の衛生管理は必ずしも必要なものでしょうか。例として適切ではないかもしれませんが、普段目にする見た目のきれいな農産物には大量の農薬が使用されています。しかし有機栽培や無農薬の農産物は手間もかかる上、また見てくれも必ずしもよくありませんが、本来の作物の味がする上、何よりも身体に安全です。飛躍しすぎる考え方かもしれませんが温泉にも同じことがいえるのではないでしょうか。
消毒薬剤添加をせずとも手間(こまめな清掃)はかかりますが、充分に衛生管理の行き届いた温泉を維持することはできます。作物は食べれば必ずその味の差はわかるのと同様に、温泉も入浴する内に必ず体で違いを感じることがでます。「本物の温泉」と「偽物の温泉」の差は歴然で、人間の五感で比べると雲泥の差を感じることでしょう。
最後に
この「温泉の見極め方」が、本当に温泉に対して真摯に向き合い、そして温泉の本質を理解されている温泉宿・共同浴場などの温泉施設を利用する何かのキッカケになれればとても嬉しく思います。
でも、くれぐれも入浴マナーだけは守って入浴してくださいネ!
TOPへ
TOPへ