恐山はイタコで有名な霊場だが、湧き出す硫黄泉は極めて高品質。境内には言いしれぬ抜群の情緒が漂い、鄙びた共同浴場のような湯小屋も実に味わい深い。
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恐山は言わずと知れた日本三大霊場のひとつ。むつ市から恐山まで続く道路端には無数の石碑や石仏が置かれ、一種異様ともいうべき独特の雰囲気が漂う。この抜群(?)の状況に、心臓はドキドキと鼓動を早め、期待感とともに得体の知れぬ、ちょっとした恐怖感も入り混じり、今まで感じことのない高揚感を感じた。
すると木々に囲まれた山道は、宇曽利山湖付近になると景色が一変。草木もない殺伐とした風景(砂利や石コロが多い)に変わり、かすかに硫黄臭も感じるようになる。まさに「地獄とはこんな殺風景なのかもしれない」と感じることのできる風景が広がる。
霊場は荘厳な雰囲気に包まれている。お化け屋敷のような恐怖感は感じることはなく、綺麗な建物が多い。今まで訪れた寺社とはかなり雰囲気が違って感じられる。
参道を進むと、建物とはまるで正反対のように、年季の入った入浴施設が見えてきた。いかにも霊場らしい?外観に正直不安になったが、内部はこれまた正反対。内装はちゃんとリニューアルされ、木目もきれいな板で覆われている。
4つある浴室棟は日替わりで男女が交替。この日は「冷抜の湯」が男性用、「古滝の湯」が女性用で、残る「薬師の湯」と「花染の湯」は宿泊専用とのこと。泉質掲示がないが、自然湧出の硫黄泉で、遊離硫化水素の多い温泉であると思われる。(ネット情報では含硫化水素酸性緑礬泉とのこと)
この恐山には宿坊があり宿泊も可能。!一泊二食で一人12,000円になるが、背筋も凍る?究極の硫黄泉を堪能できるばかりか、朝のお勤めと精進料理を味わえる貴重な体験が出来るそうだ。
一度泊まって見たい気はするが、夜はちょっと怖いか…
(2015.9 更新)
住所 | 青森県むつ市田名部宇曽利山 | TEL | 0175-22-3825 [恐山社務所] |
URL | なし | 立寄入浴 | 6:00~18:00 [500円 入山料] |
駐車場 | あり | 定休日 | 11月~4月(冬季閉山) |
主な泉質 | 硫黄泉 | 温泉利用 | 源泉かけ流し |
浴場設備 | 内風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |