山の湯は越後湯沢温泉にある共同浴場。外観は山小屋のようなロッジ調。建物前のスロープがちょっと急だが、文豪川端康成が愛した本物の湯沢の湯を堪能できる唯一の外湯(共同浴場)である。
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2017~2018年シーズンの幕が明けた。12月下旬コンディションの良好なゲレンデはやはり湯沢しかない。初滑りでヘロヘロになった後は「やまんぽちゃ」で汗を流す。これが僕のルーティーン。
受付横にある券売機で入浴券を買おうとすると、入浴料が500円になっている。100円の値上げか…微々たるもんだけど、貴重品ロッカーも100円かかるし、合計500円と600円では心情的に違ってくる。
でも管理人さんに文句をいってもどうしようもない。「500円になったんですね」と軽いジャブ程度の抵抗が精一杯。最も通っている共同浴場よ、今年もよろしくお願いしますです。
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地元の人々は親しみも込めて「やまんぽちゃ」と呼ぶこの山の湯は、文豪、川端康成が雪国執筆の時に入った温泉と同じ源泉を引湯。隣接する温泉宿の「高半」「御湯宿 中屋」「湯居間蔵」と同様、昔ながらの「湯元源泉」を楽しめるのは共同浴場ではここ「山の湯」だけ。
一度入浴したら、この温泉の素晴らしさを忘れることはできない。実際、湯沢・南魚沼あたりでスノーボードをした後は必ずといっていいほど利用する行きつけ湯になっている。
湯沢には湯めぐりのできる5つの共同浴場(山の湯・岩の湯・駒子の湯・街道の湯・宿場の湯)があるが、山の湯のみシャワーがなく、また駐車場も狭い。温泉の品質を守るためにあえて利便化しなかったように思われる。
それだけに、温泉は秀逸。湯口にある2本のパイプ(太いものは湯元源泉、もう1本の熱い細パイプは別源泉)から注がれる贅沢な源泉100%かけ流しの湯は、熟成された湯のごとく滑らかな肌触り。
湯船の縁からは溢れ出る湯が紋様のように排湯されていく。温泉ファンにとっては垂涎の光景がここにある。
ちなみにこの別源泉(単純温泉)、近隣にある廃業施設の源泉とのことで、山の湯ではカランにも使われている。
湯沢一の湯といえば「湯元源泉」に他ならない。100円上がったとはいえ、素晴らしい温泉を最もリーズナブルに堪能できるのは山の湯だけ。
初めて山の湯を利用した時(2011年)よりも玉子臭(硫黄臭)は減ったように感じるが、熟成された温泉の感触は変わらない。今シーズンどれだけ堪能できるか楽しみにしよう。
年が明けた3月初旬。湯沢の温泉街にある「ホテル クライム」に宿をとった。温泉付きではあるが、湯沢にいるのならば山の湯をスルーすることはできない!
ということで、宿から10分歩いて初の徒歩通い。寒く暗い夜道をひとり歩くのはとても不思議な感覚だが、こんな時ほど温泉が心地よく感じることはない。いつも以上に時間をかけてゆっくりとゆでダコになった。
(2018.3 更新)
住所 | 新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢930 | TEL | 025-784-2246 |
URL | なし | 営業時間 | 6:00~22:00 [500円] |
駐車場 | あり | 定休日 | 毎週火曜日 (祝日・年末年始・お盆期間は後日振替) |
主な泉質 | 単純硫黄泉 | 温泉利用 | 源泉100%かけ流し |
浴場設備 | 内風呂 | 塩素消毒 | 塩素消毒なし |